緑豊かな市街化調整区域に位置し、二面道路に接する角地に建つ木造住宅である。開発許可や農地転用による土地の整備から、浄化槽の設置など宅地として住宅を建てるまでのハードルや時間的コストがかかることも想定されたため、住居は延床面積30坪を切ることを前提として計画を進め、シンプルなL字のプランとした。省スペースだが豊かな暮らしをしたい施主要望への解決策として建築の家具化を実践している。エントランスとLDK、子供部屋と廊下の境界は、単純な壁ではなく家具とすることで壁と収納の機能を一体化できる。また、リビングには段差を設け、窓際を家具とすることで収納やテレビ台としての機能だけでなくベンチとしても使える。晴れた日に腰掛けて外を眺められるようにするなど、日常生活の中で普段とは違う使いみちを考えたり、試してみたりすることができる余地が豊かな暮らしに繋がると考えて計画した。
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中大類町の家 Residence @ Takasaki, Gunma Design: Rei Oshima, Mami Umayahara /SNARK Inc. Construction: Sakura Construction Total area: 95.94㎡ (1F/50.10㎡ 2F/45.84㎡) Completion: Sep. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
アーティスト・狩野岳朗氏による個展を開催。小屋や室内に作品を展示し、来場者は建物を巡りながら作品を鑑賞する構成とした。初日には来場者参加型のタペストリー制作ワークショップも実施し、ロケーションと作品が響き合う展示となった。 狩野氏は、今回小屋「THINK」で展示したような多様な形の作品を普段あまり制作していないという。絵画を主軸に創作しなければならない、という自身の固定観念から離れ、子ども心に戻って手を動かすことができたのは、「小屋」という空間が持つ、どこかワクワクする力のおかげであると語ってくれた。その言葉に、私たちも深く共感し、「小屋とは童心を解放する装置である」と改めて認識することとなった。 今回展示された作品には、狩野氏が新たに自作した絵の具「Joshu dry window(からっ風)」をはじめ、数種類のオリジナル顔料が用いられている。いずれも狩野氏が育った故郷の風景から着想を得た色である。 ・Weathered tin roof(風化したトタン屋根) ・Soccer field sand(サッカーグラウンドの砂) ・Stone school gate(小学校の校門の石) これらの色は、狩野氏にとって“すでに持っている色”である。そして最後の空白は、鑑賞者への問いかけとなっている。 ― What colours do you already have?(あなたがすでに持っている色はなんですか?)
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狩野岳朗 個展「You already have」 Exhibition @ SLOWP Planning: Natsuko Inoue /SNARK Inc. + Yawn Artist: Takero Kano Photo: usagitocamera Date: 10-13 May, 2024
新潟県五泉市の延床面積70坪ほどある木造2階建ての日本家屋改修計画である。3世帯で住んでいた家は現在、施主と息子の二人暮らしであり、生活空間と動線のコンパクト化が求められた。二人で暮らすのに十分な広さとなる1階の約半分を改修範囲とし、空調効率を考慮し改修部だけ断熱材で囲う計画とした。1階の中廊下を境に改修部の向かいには広い縁側のある客間や仏間があり、中間季は障子や襖を外して庭を望める気持ちの良い空間である。そこで改修部とそれ以外とを大きな建具によって仕切る事で、季節に合わせて建物全体を一体利用できる構成を考えた。既存の飾り窓や格天井、飴色の床板材などの特徴的な仕上げに配慮しながら改修部の床材やタイルなどの素材を選定し、対比と調和が混在しながら建物全体に馴染むようなデザインを考えた。地方における少子高齢化などの影響により同様の住居が散見される中、一つの解を示す計画となったと考える。
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五泉の家 Residence @ Gosen, Niigata Design: Shota Kaneko /SNARK Inc. Construction: Daiwa Homes Total area: 239.32㎡ (1F/185.49㎡ 2F/53.83㎡) Completion: Nov. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
高崎市の市街地に完成した複合施設「LALA PARK SUEHIRO」の一画に計画されたおにぎり屋である。注文を受けてからその場でにぎる提供スタイルに対応するためオープンキッチンとし、カウンター内で調理、提供、下膳、会計までを完結できるように高さ関係や機器配置を綿密に調整した。イートインスペースから厨房機器が極力視界に入らないように配慮し、ショーケースカバーの制作やレジ周りの造作など細部にわたり空間と什器を作り込んだ。天井仕上げやマテリアルの選定によりカジュアルなコーヒースタンドの様な雰囲気と、おにぎりから連想される和の雰囲気が自然に調和する空間を目指した。
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ニギロー Onigiri shop @ Takasaki, Gunma Design: Koase Sunao, Takeo Arika /SNARK Inc. Construction: Numaga Construction Bracket lighting, Showcase cover: kirika Wall decor items: Nandakatotemo Logo design: ALNICO DESIGN Total area: 19.86㎡ Completion: Sep. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
広告を中心とした様々なクリエイティブの企画制作を通じて、世の中の課題解決を図っているCHERRY inc.のオフィス移転プロジェクト。エントランスホールには、ロゴ色のガラスを混ぜ込んだ特注のピールストーンでカウンターを造作し、クライアントとのディスカッションやワークショップ、社内外のクリエイターとのコミュニティスペースとして活用する計画としている。2階の執務エリアでは、一人一人が作業に集中できるようにパーティションと一体化したデスクを特注し、空間全体は回遊性のあるレイアウトとすることで、コンパクトでありながら個人とチームのほどよい距離感を確保した。創業以来コレクションされた大小さまざまなアートがオフィスのいたる所にディスプレイできるよう設計している。
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チェリー Office @ Harajuku, Tokyo Design: Mami Umayahara /SNARK Inc. Project management, Design direction: Sunao Koase/SNARK Inc. Steel products: gambit Client: CHERRY inc. Construction: Total Project Total area: 103.41㎡ (1F49.5/㎡ 2F/53.91㎡) Completion: Nov. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
東京都・光が丘にある緑豊かな団地の一室をリノベーションしたプロジェクト。3人家族が暮らすこの住まいでは、仕事のための書斎やリビングにいながらちょっとした作業ができる小さな本棚スペースなどさまざまな居場所づくりが求められた。全体の仕上げにラワンベニヤを使用し、リビングの壁面では木目の方向を90度回転させて貼り分けたり場所ごとに染色オイルの色味を変えたりといった工夫により統一感を保ちながらも、それぞれの空間が異なる表情を持つようにデザインしている。同じ素材でありながら貼り方や染色など素材の編集を変えることで、多彩な生活のシーンを生み出している。
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光が丘の家 Residence @ Hikarigaoka, Tokyo Design: Yu Yamada, Mami Umayahara /SNARK Inc. Construction: KOUSHOU Steel products: gambit Total area: 85.22㎡ Completion: Nov. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
板橋区の住宅街にある1階に親世帯、2階に子世帯が暮らす二世帯住宅である。親世帯の1階は、水回りと寝室を中心にシンプルかつ短い動線で負担が少なく暮らせる構成とし、隣地通路に面した窓から四季を感じられる設計とした。子世帯の2階は、個室とLDKを縦長に分け、天井を高く取り、個室上部を本や趣味の道具を収納するロフトとした。両世帯を繋ぐ階段の踊り場には小さな書斎を配置し、他の部屋と切り離された集中しやすい作業スペースを確保した。限られた空間を立体的に構成し、住む人の暮らしと物との調和を目指した住宅である。
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板橋の家 Residence @ Itabashi, Tokyo Design: Sunao Koase, (Ayaka Seki) /SNARK Inc. Structural design: Shusaku Ota /Paterson Inc. Construction: Eishin Construction Total area: 94.38㎡ (1F/47.34㎡ 2F/47.04㎡ loft/21.73㎡ balcony/7.92㎡) Completion: Nov. 2024 Photo: Yasuyuki Takaki
高崎市の中心地にあるお濠端に佇むイタリアンレストランである。正面に設けた大きなガラスサッシからお濠の景色を取り込みつつ、店内の様子が外にも優しく溢れ出している。内装は既存壁の荒々しい表情を残しながらもシンプルな仕上げとし、ラワンベニヤを中心に仕上げられた家具との対比を強調させることでお店の顔となるようなデザインとしている。厨房吊棚とカウンターの隙間は極力小さくすることで客席との距離感を生み出し、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しめるような設えとした。
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ラル Bistro @ Takasaki, Gunma Design: Rei Oshima, Takeo Arika /SNARK Inc. Construction: Tsunoda Construction Total area: 62.48㎡ Completion: Jun. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
カタリバ Office @ Nakano, Tokyo Design: Sunao Koase, (Ayaka Seki) /SNARK Inc. Client: Katariba Sign design, Color direction: Taku Sasaki, Yua Houzaki, Leo Arimoto /YOHAK DESIGN STUDIO Steel products: gambit Construction: Total Project Sound design: Sound Couture Inc. Acoustic design: Fly Sound Inc. Total area: 485.3㎡ Completion: Oct. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
VFXのディレクション・デザインを行う株式会社カーキのオフィス移転計画である。執務室・会議室の他に、映像確認を行うための試写室が求められた。会議室と試写室には外部からの来客が頻繁にあるため、執務室とのセキュリティを確保しながら、来客を迎えるためのエントランスエリアとして設えた。執務室は増席にも対応できるデスクスペースを確保した上で社員用ラウンジを併設する計画とした。ラウンジは休憩以外に食事会などの利用にも対応するため、多様な使い方ができる組み替え可能なソファやサイドテーブルをデザインした。会社として今後の成長を視野に入れながら、おおらかなオフィス空間を目指して設計した。
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カーキ Office @ Toranomon, Tokyo Design: Sunao Koase, Shota Kaneko, Mami Umayahara, Romane Kunugiza /SNARK Inc. Client: Khaki Construction: Total Project Total area: 394.24㎡ Completion: Oct. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
代々木に建つヴィンテージマンションの改修計画である。元の住居は間仕切りと大きな梁型によって空間が隔てられ閉塞感を感じる空間であった。改修では間仕切りを無くし、部屋をまたぐようにアール状のベンチやキッチンカウンターを連続的に設け、水平方向に視線を誘導する事でLDKに抜け感をつくる計画とした。造作部には素焼きタイルやアール加工した天板を共通して用いる事で、LDKの一体感を強調させるデザインとした。リビングの奥には間仕切り建具によって寝室としても利用できる小上がりを設け、低めのベンチと手触りの良いカーペットにより床でくつろげる空間として設えた。そうした家具のデザインによって空間を一体化させつつ、部屋ごとに特色のある住居の設計を試みた。
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代々木の家 Residence @ Yoyogi, Tokyo Design: Sunao Koase, Shota Kaneko /SNARK Inc. Client: SHARE COMPANY Construction: Repos-design Total area: 118.30㎡ Completion: Oct. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
2025年に創業50周年を迎えた、北欧や国産家具を扱うインテリアショップの移転計画である。店名の「アーテリア」は、アート(芸術)とインテリア(室内装飾)を合わせた造語であり、単にものとして家具を扱うのではなく美しい空間を演出できるインテリアを扱う店という想いが込められている。移転前の店舗は外観と階段に大きな特徴を持ち、長きに渡りお客様からもスタッフからも愛されてきた建物であった。その想いを新たな店舗でも継承できるよう、外観と階段・お客様との対話をする場である受付カウンターを中心に計画を進めた。ショールームエリアは展示される家具が映えるようシンプルに、メインカウンターと階段はシンプルながらもモールテックスとビールストーンを使用し重厚感のある設えとした。エントランスを入り、すぐには全体を見渡すことができないよう空間を区切ることで、奥まで誘なう動線計画としている。実際の生活を想像しながら家具を体験できるように考慮し、お客様の目線に立った空間を心掛けデザインした。
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アーテリア Furniture shop @ Takasaki, Gunma Design: Rei Oshima, Noriko Koba /SNARK Inc. Client: Nishida Inc. Construction: Nishida Inc. Total area: 713.28㎡ (1F/396.24㎡ 2F/317.04㎡) Completion: Apr. 2024 Photo: Ippei Shinzawa