SHOKUTAKU

東京都目黒区・都立大学駅近くの家庭料理とナチュラルワインの店である。居抜き店舗の内装を活かしながら、店主夫妻それぞれの持ち場となるカウンターを設えた。キッチン側は既存カウンターを下地として利用し、バーカウンターは下地から新規に制作し、水色のテラゾタイルで仕上げている。入口正面には黄色いグラスシェルフを設け、来客を出迎えるアイキャッチとした。ラフな既存の内装とヴィンテージ家具の中に、水色のテラゾや黄色いオリジナルプロダクトを散りばめ、陽気で楽しいご夫婦がつくる食卓を表現した。
Restaurant @ Toritsu-daigaku, Tokyo
Design: Yu Yamada, Suzu Shimabukuro /SNARK Inc.
Construction: Double Box
Steel products: gambit
Total area: 30.6㎡
Completion: Jul. 2025
Photo: Ippei Shinzawa

aretosore

新潟県三条市の商店街の一角に佇む小さな焼き菓子屋である。延床面積わずか6.5坪の小さな建物の1階に焼き菓子が並びカフェ営業もできるカウンター8席、2階に日替わりで約20種類の焼き菓子を製造できる厨房を集約している。小さな店だからこそ店主・お客様・焼き菓子の距離感を重要なテーマとし、動線や什器寸法、視線の抜け方までミリ単位で検討を重ねた。「あれ」や「それ」を混ぜ込んだ焼き菓子の個性を引き立てるため、内装の仕上げ材はあえて種類を限定し、統一感のある落ち着いた背景となるよう設えた。主張を抑えた素材構成によって、焼き菓子そのものが主役となる空間を目指している。シルバーに浮き上がるように塗装した階段室は上階からの光を下階に導き空間に広がりを与えている。階段を上がった先に設けた小さな窓からは厨房の気配を感じ取ることができ、訪れた人の好奇心や子ども心をくすぐる、ささやかな仕掛けとなっている。
アレトソレ
Bakeshop @ Sanjo, Niigata
Design: Yu Yamada, Mami Umayahara, Suzu Shimabukuro /SNARK Inc.
Construction: Chuo Tochi Inc.
Steel products: gambit
Total area: 21.8㎡
Completion: Oct. 2025
Photo: Ippei Shinzawa

NIGIRO

高崎市の市街地に完成した複合施設「LALA PARK SUEHIRO」の一画に計画されたおにぎり屋である。注文を受けてからその場でにぎる提供スタイルに対応するためオープンキッチンとし、カウンター内で調理、提供、下膳、会計までを完結できるように高さ関係や機器配置を綿密に調整した。イートインスペースから厨房機器が極力視界に入らないように配慮し、ショーケースカバーの制作やレジ周りの造作など細部にわたり空間と什器を作り込んだ。天井仕上げやマテリアルの選定によりカジュアルなコーヒースタンドの様な雰囲気と、おにぎりから連想される和の雰囲気が自然に調和する空間を目指した。
ニギロー
Onigiri shop @ Takasaki, Gunma
Design: Koase Sunao, Takeo Arika /SNARK Inc.
Construction: Numaga Construction
Bracket lighting, Showcase cover: kirika
Wall decor items: Nandakatotemo
Logo design: ALNICO DESIGN
Total area: 19.86㎡
Completion: Sep. 2024
Photo: Ippei Shinzawa

lalu

高崎市の中心地にあるお濠端に佇むイタリアンレストランである。正面に設けた大きなガラスサッシからお濠の景色を取り込みつつ、店内の様子が外にも優しく溢れ出している。内装は既存壁の荒々しい表情を残しながらもシンプルな仕上げとし、ラワンベニヤを中心に仕上げられた家具との対比を強調させることでお店の顔となるようなデザインとしている。厨房吊棚とカウンターの隙間は極力小さくすることで客席との距離感を生み出し、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しめるような設えとした。
ラル
Bistro @ Takasaki, Gunma
Design: Rei Oshima, Takeo Arika /SNARK Inc.
Construction: Tsunoda Construction
Total area: 62.48㎡
Completion: Jun. 2024
Photo: Ippei Shinzawa

kobu

前橋市の個室懐石料理店「割鮮 たけ花」の新事業であり、薪火で調理を行う薪火焼き料理を提供するダイニングバーである。薪窯を囲むように配置したカウンター席がメインのダイニングエリアと裏庭に専用エントランスを設けた会員制個室のターゲットが異なる空間を計画している。ダイニングエリアは薪窯に視線が向くように、空間全体をダークグレーにトーンを統一し炎が際立つような設えとし、空間の一角にお客様が自由に選ぶことができるワインセラーを設ることで料理とお酒を同時に楽しめるような空間を計画した。会員制個室は素材感があり暖色系のマテリアルを選定し、温かみのある空間とすることでダイニングエリアと異なる印象を持たせる計画としている。
Fire wood restrant @ Takasaki, Gunma
Design: Sunao Koase, Ayaka Seki /SNARK Inc.
Client: Takehana
Construction: Omnibus Inc.
Steel products: gambit
VIP room dining table: WOOD IN WOOD FURNITURE
Logo design: NIRO&Co.
Floor area: 178.82㎡
Completion: Apr. 2024
Photo: Shinya Kigure

NANZUKA TAKEN

現代美術ギャラリーNANZUKAが運営するアートバーである。二つの異なる雰囲気の空間を所属アーティストとコラボレーションしながら計画した。誰でも入店可能なメインエリアは宇宙を想起させるスペーシーな空間に、中村哲也氏の製作によるカウンターや椅子・テーブルなどの作品や空山基氏の大型作品が飾られる。床壁天井をすべて金属パネルで仕上げ、照明や映像作品の光を乱反射させることを狙った。メインエリアからの隠し扉の先にあるVIPエリアは全く異なった雰囲気の木質の空間とした。カウンター天板やスピーカーは大平龍一氏による一本の丸太から削り出された彫刻作品である。天井の木パネルは木目が目立ちすぎないように薄いグレーで調色し、壁の左官は出隅に大きなRを取り、素材感がありながらも作品の背景となるようなディテールで納めている。店舗を外からのぞけるように設けた魚眼レンズを仕込んだのぞき窓や、ドアの引手を兼ねた内照式看板など、設計的なチャレンジも多く盛り込んだ。多くのアーティストとの協業から沢山の刺激をもらいながら竣工したプロジェクトである。
ナンヅカテイクン
Bar & Gallery @ Shibuya, Tokyo
Art Direction: NANZUKA
Design: Yu Yamada, Ayaka Seki /SNARK Inc.
Construction: butter Inc.
Furniture, Counter (main bar): Tetsuya Nakamura
Counter, Speaker (VIP bar): Ryuichi Ohira
Speaker (main bar): listude
Steel products: gambit
Neon sign: TAKASHO DIGITEC Co,Ltd
Total Area: 69.63㎡
Completion: Jul. 2024
Photo: Ippei Shinzawa

Tiny Kiosk

東急プラザ表参道「オモカド」の屋上でのイベント時に使用する移動式のキッチンである。イベントが無い時は地下の物置に保管するため、搬入用のエレベーターに載る大きさの1.2㎡ x 2mの小さな小屋として計画した。正面開口の建具は上下に展開しカウンターや庇となり、両側面に設けた出入り口は複数台配置時の連結も想定して計画している。設備は二槽シンク、給湯器、冷蔵庫、IH調理器の必要最低限の調理設備を備えており、保健所による飲食店の営業許可も取得可能である。移動可能な最小の飲食店として、オープンスペースの使い方の可能性を大きく広げる小さな小屋である。
タイニーキオスク
Small hut @ Harajuku, Tokyo
Client: TOKYU LAND CORPORATION
Design: Yu Yamada, Mami Umayahara /SNARK Inc.
Construction: DoubleBox
Total Area: 1.2㎡
Completion: Apr. 2024
Photo: Ippei Shinzawa

n’estate Kyoto-Arashiyama

三井不動産グループが多種多様なくらしのあり方を提案する ”n’estate” の拠点として、京都嵐山に半世紀以上前に建てられた古民家を一棟貸しの民泊とカフェにリノベーションするプロジェクトである。時代や住まい手の変化への対応で何度も改装が重ねられ、地層のようになった壁床天井を剥がしながら間取りを整えた。民泊とカフェの事業主体が異なることから内部での行き来はできない構成となっているが、両エリアの気配を感じさせる内部の開口やマテリアルのトーンを揃えることで一体的な施設として設計をしている。民泊の3つの宿泊室はキーカラーを定め、それぞれの部屋の形状や環境に合わせてトーンを変えることで、共通の素材を使用しながらもそれぞれの部屋の特徴を引き立てている。浴室に計画したサウナは茶室の炉のようにストーブを囲む構成とし京都の文化との接点を持たせた。カフェは人通りの多い前面道路から手入れが行き届いた立派な庭へ通り抜けるように動線を計画した。庭に面した縁側はタイルで仕上げ直し、ディスプレーや補助的な客席、イベント時のステージなど多目的な使い方ができる余地を残した。縁側のカフェと民泊の境界に設けた開口は両エリアの視線の抜けと広がりを確保し、民泊とカフェの分断を和らげている。立派な古民家の佇まいを尊重し既存部分を再利用しながら、現代的な用途を歴史ある地域の空気感と共に再構築した。
ネステート京都嵐山
Hotel & Cafe @ Arashiyama, Kyoto
Client: Mitsui Fudosan Residential Co.,Ltd.
Project Management: GOOD PLACE Co., Ltd.
Design: Yu Yamada, Mako Shimanuki /SNARK Inc.
Construction: VICO
Total Area: 206.58m² (1F/130.92m² 2F/75.66m²)
Completion: Jun. 2024
Photo: Daisuke Shima /ad hoc

HOBA / TOSSO / OSCAR WILDE

ヴィーガンフード開発やサウナ施設の企画運営を手掛けるウェルネスカンパニー[TOYOKE]によるカレー屋、ビストロ、ドーナツ屋の三業態を一つの場所に集めたプラントベースフードコンプレックスである。三種の異なる店と、他の施設への供給やイベント出店にも対応できる製造設備を備えるセントラルキッチンを43㎡の小さなテナントに集約している。二面あるファサードを活かし、一方はドーナツ屋のテイクアウトカウンターとして、もう一方は昼夜で入れ替わるカレー屋とビストロとして計画した。
メインのマテリアルにタイルとガラスを使用し、それぞれ色味や加工、施工方法を変えることで、別の店に見えるが統一感のあるデザインとしている。タイルは可能な限り真物で使用できるように各部の寸法を調整し、現場でのサイズカットを最小限とし、排出される建材のゴミを抑えている。照明はスタッフでも簡単に変更・調整ができる無線調色調光システムを導入し、昼夜で入れ替わる店の雰囲気をカラー照明で切り替える演出を提案した。野菜を様々な調理法で調理し菜食料理の可能性を追求する店舗コンセプトにインスパイアされ、限定されたマテリアルを多様な表情で見せるデザインを目指した。
ホバ/トソ/オスカーワイルド
Plant-based food complex @ Roppongi, Tokyo
Design: Yu Yamada, Mami Umayahara /SNARK Inc.
Client: TOYOKE Inc.
Construction: butter Inc.
Steel products: gambit
Acoustic design: WHITELIGHT.Ltd
Logo design: Kohei Nakazawa /STUDIO PT.
Illustration: Quentin Chambry (HOBA), Chiaki Kobayashi (TOSSO), ancco (OSCAR WILDE)
Sign painting: Peter Liedberg /Tokyo Sign Co.
Neon sign: TAKASHO DIGITEC Co,Ltd
Floor area: 43.23㎡
Completion: Apr. 2024
Photo: Ippei Shinzawa

CASA FRESCO

前橋市の商店街に佇む、小さなスペイン料理店の計画。限られた規模ながら街に開かれた店舗とするため、ファサードの開口部をガラスサッシに改修し、外部からも利用できるカウンターを設けた。店内は、タイルや家具によって本場スペインの雰囲気を醸し出しつつ、店主が持ち込む小物によって日々更新されている。客席まわりは営業に必要な最小寸法を確保しながらも、段差や腰壁、柱や梁によって空間をゆるやかに分節することで客同士の距離が近い中にも、適度な距離感と安心感が生まれ、小さなスケールで親しみやすい「CASA(家)」のような店舗として計画した。
カーサ フレスコ
Spanish restaurant @ Maebashi,Gunma
Basic planning:Tomohiro Oakada /TOS
Design: Sunao Koase, Takeo Arika / SNARK Inc.
Construction: Thunoda Construction
Cabinet,Shelf :kirika
Furniture coordination:The JB’s
Floor area: 29.9㎡
Completion: Mar. 2024
Photo: Ippei Shinzawa

楽水楽山

群馬県伊香保町にある1502年創業の温泉旅館「千明仁泉亭」のカフェバーの改修である。朝食やディナーにも対応できるように厨房の拡張とレイアウトの変更を行った。窓からは山々が見渡せ、秋には紅葉が彩る。季節を感じられるよう客席とカウンターを窓と平行にレイアウトし直した。元々4mほどあったバーカウンターを6mの無垢の天板に入れ替え、入口正面のレジカウンターには既存の左官ブロックを切り取り移設した。全体の雰囲気を保つため壁や梁の色は既存のものに揃え、各部の納まりも既存にならい、既存の要素を丁寧に読み取りながら新たに象徴的な要素となるよう組み替えた。歴史ある旅館の営みの中に地域の作り手の痕跡を残せるようカウンター、ハイスツールやテーブルなどの製作を様々な作り手と共に作り上げた。500年以上の歴史ある旅館の雰囲気を保ちながら、新たな客層を取り込むきっかけとなるような改修となった。
Cafe & Bar @ Ikaho, Gunma
Design: Sunao Koase, Takeo Arika /SNARK Inc.
Client: 千明仁泉亭
Construction: Karasawa Construction
Counter top, Bar chair: WOOD IN WOOD FURNITURE
Wood panel, Table top: kirika
Steel Product: gambit
ART coordination:akamanma
ART:Hisashi Yamoto
Floor area: 95.8㎡
Completion: Dec. 2023
Photo: Ippei Shinzawa

OMAMA BIBLIOTHEQUE

群馬県みどり市にある焼き菓子販売の店舗である。
パンや焼き菓子に関する本を多数所持しているオーナーが、それらの本を読みながらイートインもできるビブリオテーク(フランス語:図書館)を作りたいという思いから設計がスタートした。入り口付近の陳列棚から続くカウンターの天板を緩やかに繋げ、そのまま本棚のあるイートインスペースへと繋がる動線計画とし、陳列された本や焼き菓子が外からも視認できるように既存のサッシを透明ガラスへ入れ替えた。店舗ファサードは一部壁面を塗り直す程度にし、内部から浮き出るビブリオテークを作ることにデザインを絞ることで大間々町という地域と調和した店舗となった。
オオママ ビブリオテーク
Baked confectionery shop @ Midori, Gunma
Design: Rei Oshima, Takeo Arika /SNARK Inc.
Client: Miraibake LLC
Construction: Numaga Construction
Steel Product: gambit
Floor area: 79.50㎡
Completion: Aug. 2023
Photo: Ippei Shinzawa