新潟県三条市の商店街の一角に佇む小さな焼き菓子屋である。延床面積わずか6.5坪の小さな建物の1階に焼き菓子が並びカフェ営業もできるカウンター8席、2階に日替わりで約20種類の焼き菓子を製造できる厨房を集約している。小さな店だからこそ店主・お客様・焼き菓子の距離感を重要なテーマとし、動線や什器寸法、視線の抜け方までミリ単位で検討を重ねた。「あれ」や「それ」を混ぜ込んだ焼き菓子の個性を引き立てるため、内装の仕上げ材はあえて種類を限定し、統一感のある落ち着いた背景となるよう設えた。主張を抑えた素材構成によって、焼き菓子そのものが主役となる空間を目指している。シルバーに浮き上がるように塗装した階段室は上階からの光を下階に導き空間に広がりを与えている。階段を上がった先に設けた小さな窓からは厨房の気配を感じ取ることができ、訪れた人の好奇心や子ども心をくすぐる、ささやかな仕掛けとなっている。
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アレトソレ Bakeshop @ Sanjo, Niigata Design: Yu Yamada, Mami Umayahara, Suzu Shimabukuro /SNARK Inc. Construction: Chuo Tochi Inc. Steel products: gambit Total area: 21.8㎡ Completion: Oct. 2025 Photo: Ippei Shinzawa
新潟県五泉市の延床面積70坪ほどある木造2階建ての日本家屋改修計画である。3世帯で住んでいた家は現在、施主と息子の二人暮らしであり、生活空間と動線のコンパクト化が求められた。二人で暮らすのに十分な広さとなる1階の約半分を改修範囲とし、空調効率を考慮し改修部だけ断熱材で囲う計画とした。1階の中廊下を境に改修部の向かいには広い縁側のある客間や仏間があり、中間季は障子や襖を外して庭を望める気持ちの良い空間である。そこで改修部とそれ以外とを大きな建具によって仕切る事で、季節に合わせて建物全体を一体利用できる構成を考えた。既存の飾り窓や格天井、飴色の床板材などの特徴的な仕上げに配慮しながら改修部の床材やタイルなどの素材を選定し、対比と調和が混在しながら建物全体に馴染むようなデザインを考えた。地方における少子高齢化などの影響により同様の住居が散見される中、一つの解を示す計画となったと考える。
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五泉の家 Residence @ Gosen, Niigata Design: Shota Kaneko /SNARK Inc. Construction: Daiwa Homes Total area: 239.32㎡ (1F/185.49㎡ 2F/53.83㎡) Completion: Nov. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
Gallery @ Sanjo, Niigata Client: KRaft Inc. Design: Yu Yamada /SNARK Inc. Construction: Chuo Tochi Inc. + echiwoarchi Direction: Sayaka Sakai Total area: 79.32m² Completion: Nov. 2024 Photo: Hajime Morishita
ここではカーポートと建物を近づけながら玄関をカーポートの屋根より高い吹き抜けのヴォリュームで配置し、屋根より高い窓から十分な採光と通風を確保するよう計画した。冬は日射により暖められた玄関の空気を、夏はカーポートの日陰により冷やされた空気を室内に導く仕掛けとして吹き抜けの玄関に面した2階の洗面に小窓や、階段室の天井にトップライトへ空気を逃がすルーバーを設けている。2世帯は玄関と浴室を共有するが、それぞれのリビングはお互いに心地よい距離感で生活できるように断面的な重なりを避け、1階親世帯のリビング部分を平屋とし、南側道路に対して親密なスケールを与えている。2階は回遊性のあるワンルームとし様々な生活のシーンが田園風景と共にコアの周りで展開される。整然と並ぶ田んぼの風景に呼応したシンメトリーな立面から庭側へ飛び出した2階の小上がり部分は1階の庭への出入り口の屋根となり、庭との関係を紡ぐ。地域性に応答するための小さな工夫の集まりでできた住宅である。 新潟県三条市に建つ木造の2世帯住宅である。冬に数回の大雪が降る市街地では主要道路に消雪パイプが張り巡らされ、ほぼすべての家に風除室とカーポートが備わっている。冬の寒さに一番のプライオリティをおき計画された雪国らしい新興住宅街に敷地はある。この地域では宅地化がゆるやかに進んでおり、田んぼと宅地が混ざったのどかな住宅街を形成している。消雪パイプが埋設された西の道路側へカーポートを配置するのは必須であり、カーポートは敷地の一部のように前提条件として与えられているように思えた。周囲の住宅とカーポートの関係を観察すると、カーポートと玄関が近接しているため一階への採光が取れず玄関が暗そうであったり、そうなることを避けるようにカーポートと玄関の距離をとった結果うまく接続できていない建ち方が多い。
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三条の家 Residence: @ Sanjyo, Niigata Design: Yu Yamada, Mako Shimanuki /SNARK Inc. Construction: Nakashin House Total area: 148.76㎡ (1F/84.46㎡ 2F/64.3㎡) Completion: Aug.2022 Photo: Ippei Shinzawa
また、循環型社会に向けたプロダクトとして今あるものを適切に使用したデザインを試みた。内装工事の過程で廃棄してしまうテナント標準仕様の内装仕上材や、クライアントが持つ家具工場の廃材をアップサイクルし什器に昇華している。バーティカルブラインドを座面に使用したベンチやタイルカーペットを積層させた展示台など、スクラップ&ビルドのスパンが早いオフィス設計に対してサステナブルを意識した設計とした。 オフィスづくりをサポートする拠点「CREATORE with PLUS」名古屋 ショールームである。オフィスとリモート、必要に応じて場所を選択できる働き方が模索される中、 “Work in life” のコンセプトのもと、計画地であるオフィスビルを多様な生活の場の連続としてとらえて計画を進めた。 ショールームとしてひとつひとつの商材をみせることも重要だが、昨今の多様な働き方のシーンにおいては可変性のある使い方によって、人それぞれの居場所やシーンの見え方が変化していくような展示空間が重要だと考えた。住空間を意識したスケールや設え、街を意識したスケールや設えにショールーム機能として家具、物、人が集まる。エリアごとにデザインされた大きな開口、通路や窓を抜けて、それらが連なり風景となるような空間構成とした。
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クリアトーレ ウィズ プラス 名古屋 Showroom @ Marunouchi, Nagoya Client: PLUS CORPORATION Design: Rei Oshima, Sunao Koase, Yu Yamada, Mako Shimanuki /SNARK Inc. Construction: SPD meiji Furniture: Roccadia design and works, MACRI Steel Product: gambit Display: TOSHIKI STUDIO, KIAN Floor area: 989.09㎡ Completion: Jan. 2022 Photo: Daisuke Shima /ad hoc
2つのワンルーム、横長の水平窓、ルーバーのロフト、多様なスタディスペースなどの明快なキーワードを設定し、風土と地方の住宅需要に呼応した住宅のプロトタイプを示せたと思う。 新潟県新潟市の新興住宅地に建つ小さな住宅である。県内の工務店が新たに売り出す住宅ブランドのモデルハウスとして設計した。地方都市の新潟であっても市街地中心部では土地の価格が高く若い世代が新たに土地を取得し住宅を建てることはなかなか難しい状況である。しかし、マイホームを取得したいという需要は高く、そのような市内で働く若い世代へ向け、市街地へ通勤できる範囲の郊外での豊かな暮らしを提案するというブランドである。 新潟市近郊の分譲地といえど広さはそこまで広くなく、その多くが約50坪で分筆されている。前面道路幅員は4.0~6.0mのものが多く、地方都市の郊外であっても住宅地では建物が隣接し隣家や通行人の目線が気になることが多い。ほとんどの家は道路側の駐車場に雪よけのためのカーポートが設置され、その背後に総2階の家が建っているため、密集した息苦しい住宅街が多いと感じた。今後展開することを視野に入れたプロトタイプとして、周囲の家に風や光を通すように小さく低く建て、小さいながらも視線の抜けや光の入り方により豊かで広々とした内部空間を持つ住宅を設計した。 この住宅は2つのヴォリュームを合わせた形をしている。片流れ屋根の平屋のヴォリュームはLDK、切妻屋根の2層のヴォリュームは可変性のある個人スペースの下に寝室と水回りを納めている。片流れ屋根は駐車場側へ大きく張り出させ車寄せとなり、カーポートを省略することで総2階のヴォリュームとなることを回避している。一方で内部空間はLDKと個人スペースの2つのヴォリューム内のワンルームがレベルをずらしながらつながる構成とした。それぞれの空間は屋根の形と壁天井の仕上げを変えコントラストを付けることで互いの空間が互いを引き立て合い、隣りの空間への意識を駆り立てる。それぞれに設けた横長の水平窓は平野部が多い新潟の風景と呼応し、27坪という広さ以上の精神的な広がりをもたらしている。また、ルーバーのロフトや家具と一体となったスタディスペースをワンルームを機能的に拡張する要素として設計した。特にスタディスペースはコロナウイルス蔓延以降の在宅ワーク需要へ応えるために複数箇所に配置し、小さな住宅内でも働き場所を選べる様にしている。
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矢代田の家 Residence @ Niigata City, Niigata Design: Yu Yamada, Mako Shimanuki, Sunao Koase /SNARK Inc. Construction: Daiwa Homes Steel Product: gambit Total area: 92.75㎡ (1F/66.25㎡ 2F/26.50㎡) Site area: 162.88㎡ Completion: May.2021 Photo: Ippei Shinzawa
スタッフが心地よく働き、フレンドリーに過ごすことのできる場所を提供したいという要望から、検査部分以外の場所では仕上げを剥がし建築の躯体を見せるデザインとしながら、積極的に素材を加えて雰囲気を作り上げていった。同時にロゴやサインのグラフィックデザイン計画を進め、何気なく目に入る文字情報を立体で製作し、見る角度によって様々な見え方のするロゴをデザイン。新たにプラスされた内装デザインと主張しながらも調和の取れた計画とした。 個人の体質・栄養バランスに合わせた栄養改善サービスを提供するユカシカド社。 同社が新しく立ち上げた自社検査センター&製造工場「YUKASHIKADO FACTORY」を設計。
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ユカシカド ファクトリー Factory @ Matsumoto, Nagano Client: YUKASHIKADO Inc. Design: Rei Oshima /SNARK Inc. Art director: Atsushi Ishiguro /OUWN Project management /Design direction: Masayuki Sakurai, Yohei Yamaguchi /TRAIL HEADS Construction: Total Project, Soujitsu Facilities Inc. Total area: 1488.49㎡ (1F/1032.30㎡ 2F/456.19㎡) Completion: Apr.2021 Photo: Ippei Shinzawa
名古屋の家 Residence @ Nagoya, Aichi Design: Sunao Koase, ( Nao Kuroda ) /SNARK Inc. Construction: Aisei Completion: May.2016 Photo: Ippei Shinzawa Total area: 127㎡ ( 1F/48㎡ 2F/47㎡ 3F/32㎡ )