国内外から友人や家族を頻繁に招待する日仏家族のための住宅のリノベーション。限られた面積の中で柔軟性に富んだ住環境となるよう構想した。 ここでは「時間」をひとつのデザイン素材として扱い、複数の時間的スケールで展開される。長期的には、大規模な改修を行うことなく、家族の成長に合わせて部屋毎の役割を移行させることができる。短期的には、来客やリモートワークの状況に応じてプライバシーの度合いを調整する。そして瞬間的には大型のパーティションの開閉によって、光や風の通り抜けや空間の広がりを変化させる。 こうした多様な変化に対応するため、メインの生活空間は、連続性と独立性を組み合わせたレイヤー状のシステムとして構成した。床材の切り替えや複数のパーティションを活用することで、用途に合わせて空間を自由に再構成することが可能である。各機能は明確に区切られつつも視覚的なつながりは維持されており、家族が別々の場所で過ごしていても互いの気配を感じられるような暮らしを実現した。空間を彩る様々なマテリアルは家族の文化的背景を反映しつつ、異なるアイデンティティと全体としての調和を表現する。
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Residence @ Itabashi, Tokyo Design: Romane Kunugiza, Shota Kaneko, HoLing Cheng /SNARK Inc. Construction: Koushou Inc. Steel products: gambit Total area: 70㎡ Completion: Jan. 2026 Photo: Ippei Shinzawa
東京都目黒区・都立大学駅近くの家庭料理とナチュラルワインの店である。居抜き店舗の内装を活かしながら、店主夫妻それぞれの持ち場となるカウンターを設えた。キッチン側は既存カウンターを下地として利用し、バーカウンターは下地から新規に制作し、水色のテラゾタイルで仕上げている。入口正面には黄色いグラスシェルフを設け、来客を出迎えるアイキャッチとした。ラフな既存の内装とヴィンテージ家具の中に、水色のテラゾや黄色いオリジナルプロダクトを散りばめ、陽気で楽しいご夫婦がつくる食卓を表現した。
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Restaurant @ Toritsu-daigaku, Tokyo Design: Yu Yamada, Suzu Shimabukuro /SNARK Inc. Construction: Double Box Steel products: gambit Total area: 30.6㎡ Completion: Jul. 2025 Photo: Ippei Shinzawa
オフィスの移転プロジェクトとして、緑に包まれた環境の中で、心地よい自然光を大きな窓から室内へ取り込み、スタッフ一人ひとりがその日の気分や業務内容に応じて場所を選びながら働けるオフィスを計画した。執務室は既存家具と調和するベージュを基調とし、穏やかで落ち着きのある空間としている。一方、会議室やオープンスペースはグレーを基調とし、集中や対話に適した、適度な緊張感を持つ空間として構成した。また、会社で所有するアートの中から空間に合うものを選定し、各所に配置することで、視線の抜けや奥行きを生み出している。 異なるトーンを持たせながらも、素材感や光のバランスを丁寧に調整することで、全体として人が自然体で過ごせる環境となるよう配慮した。
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エポック Office @ Kamiōsaki, Tokyo Design: Yu Yamada, Mako Shimanuki, HoLing Cheng /SNARK Inc. Construction: Koushou Inc. Total area: 395.45㎡ Completion: Jul. 2025 Photo: Ippei Shinzawa
新潟県三条市の商店街の一角に佇む小さな焼き菓子屋である。延床面積わずか6.5坪の小さな建物の1階に焼き菓子が並びカフェ営業もできるカウンター8席、2階に日替わりで約20種類の焼き菓子を製造できる厨房を集約している。小さな店だからこそ店主・お客様・焼き菓子の距離感を重要なテーマとし、動線や什器寸法、視線の抜け方までミリ単位で検討を重ねた。「あれ」や「それ」を混ぜ込んだ焼き菓子の個性を引き立てるため、内装の仕上げ材はあえて種類を限定し、統一感のある落ち着いた背景となるよう設えた。主張を抑えた素材構成によって、焼き菓子そのものが主役となる空間を目指している。シルバーに浮き上がるように塗装した階段室は上階からの光を下階に導き空間に広がりを与えている。階段を上がった先に設けた小さな窓からは厨房の気配を感じ取ることができ、訪れた人の好奇心や子ども心をくすぐる、ささやかな仕掛けとなっている。
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アレトソレ Bakeshop @ Sanjo, Niigata Design: Yu Yamada, Mami Umayahara, Suzu Shimabukuro /SNARK Inc. Construction: Chuo Tochi Inc. Steel products: gambit Total area: 21.8㎡ Completion: Oct. 2025 Photo: Ippei Shinzawa
群馬県高崎市のコンベンション施設内に設置された、アジア初のデジタルクリエイティブ人材育成施設である。 国際的に評価の高いアルメニアのデジタル教育機関「TUMO」のプログラムを導入し、中高生を対象に最新のデジタル技術を無料で学ぶ場を提供している。施設内の好きな場所にノートPCを持ち込み学習するセルフラーニングと、4つの個室で行うワークショップを組み合わせた学習スタイルとしている。 TUMOのガイドラインに準じて平面計画や素材選定をしながらも、独自の世界観を表現するために古くから日本で親しまれてきた「藍染の青(JAPAN BLUE)」をキーカラーに採用。セルフラーニングが主体となる空間に、子どもたちが自発的に通いたくなる仕掛けを盛り込むべく、県の担当者と活発な議論を重ねた。 500名収容の大会議室として使われていたメインエリアには、地形を模した高さ70cmのフロアを新設。利用者が好きな姿勢で自由に学習できる場を複数計画し、一方向に机と椅子を並べた従来の学習環境とは一線を画した。上下の動きや体勢の変化を伴うことで、常にリフレッシュされた状態で学びに向き合えるよう配慮している。また、自然光が入らない環境に対応するため、照明の色温度をタイマー制御し、時間帯に応じて自然光に近い環境を再現。学生たちの体内時計の乱れを防ぐ工夫を凝らした。 群馬の山々を一望できるパノラマエリアには、3Dデータを基にローカルで製作した可動式の学習机「TUMOBILE」を11台設置。光幕に照らされたステージ上で柔軟な学習スタイルを可能にした。隣接するギャラリーエリアには幅21mのLEDサイネージを導入し、生徒が制作した映像を上映できるほか、壁で閉ざされたメインエリアの様子をリアルタイムで映し出す仕組みも構築した。 群馬県は「クリエイティブ拠点化」を目指し、デジタルスキルを備え新たな価値を創造する人材育成の拠点「tsukurun」を設置しており、更なる拡充・発展を図りTUMOの導入が実現した。この新しい学習スタイルが子供達の未来の選択肢を広げ、この場での学びを活かせる人材へ育つことを期待したい。
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TUMO 群馬 Learning lab @ Takasaki, Gunma Design: Rei Oshima, Noriko Koba, Takeo Arika /SNARK Inc. Project management: Sunao Koase /SNARK Inc. Design authority: Chris Shahinian, Arek Keshishian /TUMO International Launch manager: Svetlana Simonian /TUMO International Lighiting Design: Shosaku Takahashi /nosight co.,ltd Construction: Taruya Construction Total area: 1873.96㎡ Completion: Mar. 2025 Photo: Tomooki Kengaku
新潟県五泉市の延床面積70坪ほどある木造2階建ての日本家屋改修計画である。3世帯で住んでいた家は現在、施主と息子の二人暮らしであり、生活空間と動線のコンパクト化が求められた。二人で暮らすのに十分な広さとなる1階の約半分を改修範囲とし、空調効率を考慮し改修部だけ断熱材で囲う計画とした。1階の中廊下を境に改修部の向かいには広い縁側のある客間や仏間があり、中間季は障子や襖を外して庭を望める気持ちの良い空間である。そこで改修部とそれ以外とを大きな建具によって仕切る事で、季節に合わせて建物全体を一体利用できる構成を考えた。既存の飾り窓や格天井、飴色の床板材などの特徴的な仕上げに配慮しながら改修部の床材やタイルなどの素材を選定し、対比と調和が混在しながら建物全体に馴染むようなデザインを考えた。地方における少子高齢化などの影響により同様の住居が散見される中、一つの解を示す計画となったと考える。
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五泉の家 Residence @ Gosen, Niigata Design: Shota Kaneko /SNARK Inc. Construction: Daiwa Homes Total area: 239.32㎡ (1F/185.49㎡ 2F/53.83㎡) Completion: Nov. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
高崎市の市街地に完成した複合施設「LALA PARK SUEHIRO」の一画に計画されたおにぎり屋である。注文を受けてからその場でにぎる提供スタイルに対応するためオープンキッチンとし、カウンター内で調理、提供、下膳、会計までを完結できるように高さ関係や機器配置を綿密に調整した。イートインスペースから厨房機器が極力視界に入らないように配慮し、ショーケースカバーの制作やレジ周りの造作など細部にわたり空間と什器を作り込んだ。天井仕上げやマテリアルの選定によりカジュアルなコーヒースタンドの様な雰囲気と、おにぎりから連想される和の雰囲気が自然に調和する空間を目指した。
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ニギロー Onigiri shop @ Takasaki, Gunma Design: Koase Sunao, Takeo Arika /SNARK Inc. Construction: Numaga Construction Bracket lighting, Showcase cover: kirika Wall decor items: Nandakatotemo Logo design: ALNICO DESIGN Total area: 19.86㎡ Completion: Sep. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
広告を中心とした様々なクリエイティブの企画制作を通じて、世の中の課題解決を図っているCHERRY inc.のオフィス移転プロジェクト。エントランスホールには、ロゴ色のガラスを混ぜ込んだ特注のピールストーンでカウンターを造作し、クライアントとのディスカッションやワークショップ、社内外のクリエイターとのコミュニティスペースとして活用する計画としている。2階の執務エリアでは、一人一人が作業に集中できるようにパーティションと一体化したデスクを特注し、空間全体は回遊性のあるレイアウトとすることで、コンパクトでありながら個人とチームのほどよい距離感を確保した。創業以来コレクションされた大小さまざまなアートがオフィスのいたる所にディスプレイできるよう設計している。
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チェリー Office @ Harajuku, Tokyo Design: Mami Umayahara /SNARK Inc. Project management, Design direction: Sunao Koase/SNARK Inc. Steel products: gambit Client: CHERRY inc. Construction: Total Project Total area: 103.41㎡ (1F49.5/㎡ 2F/53.91㎡) Completion: Nov. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
東京都・光が丘にある緑豊かな団地の一室をリノベーションしたプロジェクト。3人家族が暮らすこの住まいでは、仕事のための書斎やリビングにいながらちょっとした作業ができる小さな本棚スペースなどさまざまな居場所づくりが求められた。全体の仕上げにラワンベニヤを使用し、リビングの壁面では木目の方向を90度回転させて貼り分けたり場所ごとに染色オイルの色味を変えたりといった工夫により統一感を保ちながらも、それぞれの空間が異なる表情を持つようにデザインしている。同じ素材でありながら貼り方や染色など素材の編集を変えることで、多彩な生活のシーンを生み出している。
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光が丘の家 Residence @ Hikarigaoka, Tokyo Design: Yu Yamada, Mami Umayahara /SNARK Inc. Construction: KOUSHOU Steel products: gambit Total area: 85.22㎡ Completion: Nov. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
高崎市の中心地にあるお濠端に佇むイタリアンレストランである。正面に設けた大きなガラスサッシからお濠の景色を取り込みつつ、店内の様子が外にも優しく溢れ出している。内装は既存壁の荒々しい表情を残しながらもシンプルな仕上げとし、ラワンベニヤを中心に仕上げられた家具との対比を強調させることでお店の顔となるようなデザインとしている。厨房吊棚とカウンターの隙間は極力小さくすることで客席との距離感を生み出し、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しめるような設えとした。
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ラル Bistro @ Takasaki, Gunma Design: Rei Oshima, Takeo Arika /SNARK Inc. Construction: Tsunoda Construction Total area: 62.48㎡ Completion: Jun. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
カタリバ Office @ Nakano, Tokyo Design: Sunao Koase, (Ayaka Seki) /SNARK Inc. Client: Katariba Sign design, Color direction: Taku Sasaki, Yua Houzaki, Leo Arimoto /YOHAK DESIGN STUDIO Steel products: gambit Construction: Total Project Sound design: Sound Couture Inc. Acoustic design: Fly Sound Inc. Total area: 485.3㎡ Completion: Oct. 2024 Photo: Ippei Shinzawa
VFXのディレクション・デザインを行う株式会社カーキのオフィス移転計画である。執務室・会議室の他に、映像確認を行うための試写室が求められた。会議室と試写室には外部からの来客が頻繁にあるため、執務室とのセキュリティを確保しながら、来客を迎えるためのエントランスエリアとして設えた。執務室は増席にも対応できるデスクスペースを確保した上で社員用ラウンジを併設する計画とした。ラウンジは休憩以外に食事会などの利用にも対応するため、多様な使い方ができる組み替え可能なソファやサイドテーブルをデザインした。会社として今後の成長を視野に入れながら、おおらかなオフィス空間を目指して設計した。
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カーキ Office @ Toranomon, Tokyo Design: Sunao Koase, Shota Kaneko, Mami Umayahara, Romane Kunugiza /SNARK Inc. Client: Khaki Construction: Total Project Total area: 394.24㎡ Completion: Oct. 2024 Photo: Ippei Shinzawa